企業の福利厚生ってどうなっているの?(第2弾:法定外福利)

就活準備

企業選びの基準として、福利厚生の充実もじっくり検討して欲しい要素と言えます。

前記事に引き続き、採用担当者から就活生に伝えておきたい福利厚生の見方を解説します。

前記事↓では一般に社会保険と呼ばれる法定福利を解説しました。

今回は各社が独自に設定している、法定外福利(世間一般で言われる福利厚生はこっち)について見ていきます。

就活生の皆さんの企業選びの参考になれば光栄です。

法定外福利

法定外福利は企業が独自に設定したもので、法定を超えて従業員のために用意しているものです。
法定福利とは別に、企業が従業員の待遇として、給料とは別に計上している費用で、経理上、福利厚生費として扱われます。

それでは具体的に見ていきます。

寮・社宅

まずは、福利厚生の代表格ともいえる、寮・社宅についてです。
寮と社宅の厳密な線引きはなく、「会社による」というところもありますので、下記の区分けは考え方の一つと前置きします。

は建物一棟丸々が単身者・独身者用に整備されたアパートのような集合住宅です。
社宅はどちらかというと複数の家族で同居するタイプの集合住宅です。

メリット


古き良き日本企業であれば、各地に寮や社宅を保有しています。


築年数によっては、今どき少し不便なものになりつつありますが、独身寮であれば、朝・夕食格安で食べられる食堂大浴場ジムまで付いていたりします。

地域にもよりますが、通常アパートなどに住むと、月々の家賃が5〜6万円かかる水準で、個人負担額5,000〜15,000円程で住めてしまいます。

社宅でも概ね同様で、格安で住めるので可処分所得を大きく引き上げてくれることになります。

例えば、通常家賃が6万円程度の水準の寮で個人負担が1万円だとすれば給料が5万円上乗せされるようなものです。


年間に換算すると5万×12か月で60万円の隠れた年収増ということです。


また、単純に給料が5万円上がっても、税金や社会保険の個人負担もその分上がりますので、給料の単純な増額よりも価値が高いと言えます。

寮や社宅のデメリット

デメリットとしては、どうしても会社の施設なので、人によっては仕事の後でも社内の人と顔を合わせるのに抵抗を感じる人もいるかもしれません。

抵抗感が強い場合は、自分で外部のアパート等を探すことになります。
この辺は人によりけりでしょう。

社内といっても、そもそもの従業員の母集団が多いと、業務上全然接点がない人ばかりなので、実はほとんど気にならないことも多いです。

社内とはいえ他人ですから。

借り上げ社宅

私も新卒で入った会社で借り上げ社宅に住んでいたことがあります。
エリア的に寮・社宅が無い拠点に転勤となり、外部のアパートを借り上げ社宅として使うというものでした。

当時の所属企業では、個人負担が3割ほどだったので、6万円/月ほどのアパートに個人負担約2万円で住んでいました。
敷金・礼金などももちろん会社負担でした。


実質的に差額4万円×12ヶ月で、48万円年収がアップしていたようなものでした。

先程の説明同様、単純に48万円年収が上がるよりも、社会保険や税金で引かれない分、可処分所得が上がりますし、企業としても法定福利費が上がらないので、住宅手当を計上するより借り上げ社宅を用意する方が合理的・経済的と言う訳です。

住宅手当

寮や社宅が無い代わりに、住宅手当を出してくれる会社もあります。
会社によって様々な基準があります。
上の項で見たように、会社からすると、借り上げ社宅に比べると優位性が低い(コスパが悪い)のが実際のところです。

とはいえ、会社で不動産屋とやり取りするなどの手間を無くせるために、住宅手当を払って、「あとは各々よろしく」というのも考え方としてはあります。

通勤手当(通勤交通費)

従業員の通勤にかかる支出の補助です。

通勤手当は、ほとんどの会社が導入していますが、実は法定外福利なのです。
つまり払わなくてもいい、と。
とはいえ、余程の高給でもないなら、通勤手当を払わないような会社はブラック企業といってよいでしょう。

なお、通勤手当は、通常、年収にはカウントしません
基本的に非課税ですが、新幹線代や自家用車通勤の高速道路料金等を含むと、一部が課税交通費となります。

出張手当(旅費)


業務のための出張にかかる支出の補助です。
これも法定外ですが、余程のブラック企業でなければ、普通、企業が負担します。
旅費の実費の他、会社によっては日当として、別途付けてくれる会社もあれば、実費だけしか出さないケチな会社もあります。
私が一時所属した中小企業(国内外営業)では、出張旅費の規定が緩く、日当も十二分で、宿泊費も定額なので、安い宿に泊まれば、出張に行けば行くほどお小遣いが貯まったものでした。
フリーランス(個人事業主)などでも、出張旅費をゆるゆるに設定(就業規則に規定)して経費を増やして節税するなどの手法がよくあると聞きます。

慶弔見舞金

従業員への結婚祝金、出産祝金、死亡弔慰金、災害見舞金、傷病見舞金などです。
会社によって様々です。
古い会社程、手厚い印象があります。
例えば、私の新卒で入った会社では、祖父母の葬儀には立派な花が届き、親戚から「凄く良い会社に入ったんだね」と言われたものです。

慰安旅行・懇親会

旅行の期間が4泊5日以内かつ全社員の50%以上が参加している旅行の支出は福利厚生費となります。
その他、新年会、忘年会、親睦会等新年会、忘年会、親睦会、歓送迎会、慰安会にかかる支出なども同様です。

最近は社員旅行などは少ないので、実施するにしても会社の近くで簡単な飲み会程度でしょうか。
社内の人と泊まりで行くなんて絶対に嫌だという声もありそうです。

完全に蛇足ですが、ベトナムで働いていたときは、結構現地の人は社員旅行を重視しており、社員旅行が充実している会社は人が採りやすいと聞きました。
「古き良き」時代の日本のようですね。

給食代の補助

業務時間内の給食の提供がある会社も多いです。
規模の大きな本社や工場などでは、専用の食堂やカフェテリアを設けていることも多いです。

さらに食事代に関しては、一定額まで会社から補助を出すことができます。
それには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

  • 従業員が食事代金の50%(半額)以上を負担していること
  • 企業側負担が、一人あたり月額3,500円(税抜)以下であること

夜勤・残業時の食事代

残業時は、既に昼食を食べてからある程度の時間が経ち、お腹が空いていたりします。
私などは空腹時は、業務の能率が著しく落ちるので、基本的に残業はしないようにします。
最初の会社の工場勤務の頃は、残業が常態化していたので、購買閉店前に半額になったパンやおにぎりを買ったものです。

腹が減っては戦は出来ぬと。

と言う訳で、夜勤や残業時に食べる飲食に関しては、設定している会社はそこまで多くないと思いますが、現物支給であれば、100%経費(福利厚生費)に出来ます。

また、夜勤の従業員に対し、現物での支給が難しい場合は、1食あたり300円(税抜)までの現金支給は福利厚生費として認められています。

これらの条件を超える額に関しては、給与扱いとなり課税対象になります。

保養所・別荘レストラン、レジャー施設などの保養所や別荘の利用費の補助

最近は多くの企業が保養所などは売却してしまい、持ってないケースが、ほとんどですが、たまに行楽地に行くと「〇〇社 保養所」などの看板があります。

最近ではリロクラブなどで外注していたりします。

福利厚生のことならリロクラブ | RELO CLUB


これはこれで便利です。

その他、人間ドックや永年勤続記念品、クラブ・サークル活動に対する補助や資格取得費用など、企業によって様々な福利厚生があります。

企業としても、給料として現金支給し、社会保険料や税金になるよりも、従業員にそのまま付与出来る給与としての福利厚生は、良いものと考えます。





以上、福利厚生の法定外福利について見て来ました。
この辺りは、会社説明会などでは下手に質問すると、自らの評価を下げる恐れがある内容なので、内々定後のイベントで聞くか、大学のOB・OG訪問や、選考初期に出会う若手社員に聞いてみると良いでしょう。
面接では 、基本的には御法度な質問とされているので、確認するタイミングにはくれぐれも注意してください。

口コミサイトなどは参考になるかもしれませんね。

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略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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