扶養って何?(税・社会保険)

人事関連情報

年末調整の時期に合わせ、今回は大きく2種類ある扶養という考え方について人事担当者の視点から考察します。

家族を扶養に入れる方、家族の扶養に入る方の参考になれば光栄です。

なお、年末調整に関しては、↓の記事で概要を解説しました。

扶養

扶養の、辞書的な意味を調べると、
助け養うこと。生活の世話をすること。
とあります。

要するに、生活費を中心として、世話をすることをです。

しばしば「扶養に入れる」「扶養に入る」と表現します。

扶養は、大きく2つのタイプに分けられ、主に被扶養者(扶養される人)の年収によって、それぞれの扶養に入れるかどうかが変わってきます。
順に見ていきます。

税扶養(所得税、103万円の壁)

単に扶養と言ったら、多くは税扶養について話しているケースが多いでしょう。
一般的に103万円という被扶養者の年収の制限があります。

学生などで、実家にいてアルバイトをしていたときに、親から「103万円超えないようにしろよ」と言われたことがある人もおられると思います。(私がそうでした)
これは、親からすれば税扶養に入っている子どもがいると、自分の収入に所得控除があり、所得税が減税されるからです。

対象者 

税扶養の対象者は、6親等以内の血族・3親等以内の姻族(姻族は配偶者の親族)とされています。

従兄弟(いとこ)が4親等親族なので、結構広いですよね。

また、家族に仕送りしていると、扶養に入れられます

技能実習生の外国人を雇用している会社の人事に方から聴いたのですが、技能実習生は祖国の複数の家族に送金しているので、収入の割に扶養親族が多く、所得税が免税されていることが多いそうです。

16歳未満(15歳以下)

残念なことに扶養家族であっても16歳未満(15歳以下)は控除対象ではありません
代わりに児童手当が出るからです。

2011年児童手当(当時は子ども手当)が作られ、16歳未満の子どもが控除対象親族から外されました。

下表は児童手当の対象と支給月額です。

支給対象児童1人あたり月額
0~3歳未満15,000円(一律)
3歳~小学校卒業前10,000円
(第3子以降は15,000円)
中学生10,000円(一律)

年間にすると、結構な額なので、子どもが控除対象でないのも頷けるところですが、年収960万円以上(世帯収入ではなく、どちらか収入が高い方の親)の場合は減額されてしまいます。

97〜100万円の壁

年収103万円所得税の扶養に関する上限ですが、実は住民税の扶養は自治体によって多少変動し、97〜100万円が上限になります。
103万に比べると認知度が低いですね。
月収にすると103万と大差ない(月々2,500~5,000円の収入差)上、所得税に比べると住民税のイメージが小さいからでしょう。

控除額

所得税と住民税の控除額を下表にまとめました。

この他、障がい者や、ひとり親世帯向けの特別な控除もありますが、ここでは割愛します。

年齢対象者区分所得税
控除額
(万円)
住民税
控除額
(万円)
16~18一般の控除対象
扶養親族
3833
19~22特定扶養親族6345
23~69一般の控除対象
扶養親族
3833
70~老人扶養親族
(同居老親等)
5845
70~老人扶養親族
(その他)
4838

社会保険扶養(130万円の壁)

社会保険(健康保険、厚生年金保険)の扶養130万円と、税扶養よりも少し高い年収の上限設定になっています。

なお、障害者、60歳以上の家族に関しては、年収180万円まで扶養対象となります。

健康保険制度厚生年金に関しては、↓の記事で解説しているので、詳しく知りたいという方は是非ご覧ください。


健康保険や厚生年金は↑記事の通り、負担が大きいので、税扶養に入れなくても、社会保険の扶養には入りたいという声もあろうかと思います。

対象者

社会保険の扶養対象者は、3親等以内親族と配偶者です。

税扶養に比べると狭いですね。

業務上、健保組合の方とやり取りすることがありますが、同一生計か否かが扶養に入れる基準として重視されているのがポイントだと思います。

健保組合によっては証明書として、銀行の取引歴(送金歴)を提出させることもあります。









以上、年末調整に関連し、税扶養と社会保険扶養について人事担当者の視点から概要を説明しました。

家族を扶養に入れることを検討している方、自分が家族の扶養に入ろうと考えている方の参考になれば光栄です。

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略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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