NTTドコモの過去の栄光と今後の影

人事関連情報

最近の文春のニュース記事で気になったものを取り上げ、人事担当者としての私見を述べます。

安定(と思われてきた)した企業で働く皆さんの参考になれば光栄です。

ニュースの概要

NTTがドコモ社員に「月収10万円賃下げ」提案 内部資料入手 | 文春オンライン
NTTが子会社のNTTドコモ社員に対し、大幅な“賃下げ”を提案していることが「週刊文春」の取材でわかった。昨年12月にNTTからNTT労働組合に説明があり、40代のドコモ社員で月収が約10万円減るケー…

記事によれば、大手通信会社NTTドコモの社員の月給をカットするというものです。
記事中、例に挙げられた40代の社員40万円程の月給が10万円程カットされるようです。

年間ボーナスが5ヶ月分と仮定すると40万円×17=680万円の年収から、30万円×17=510万円の年収に下がります。

こうなると、転職していく従業員も一定数発生するでしょう。

背景事情(事業環境の激変)

今回の衝撃的な労働条件の変更は、過去携帯3大キャリア暴利を貪って来たことに、菅前首相が警鐘を鳴らしたことが端を発するものと推察されます。

過去記事でも触れましたが、3大キャリアの通常の通信料金は日本の(世界的に見て低い)物価水準からすると、諸外国と比べてもかなり高額です。

通信料金含めた生活コストについての記事は↓です。

菅前首相がそれを名言したことにより、3大キャリアが重すぎる腰を上げ、ようやく値下げに踏み切りました。

ahamopovoといった新プランがそれですね。


同時期の楽天モバイル第4極としての台頭も奏功しています。

また、NTTドコモは、過去には国内でも指折りの時価総額を誇った上場企業でしたが、2020年末での上場廃止NTTの完全子会社化に舵を切りました。

これにより、流石のNTTドコモも、以前のような殿様商売が出来なくなり、今回の賃金カットに繋がったのでしょう。

労働組合の了承

人事担当者からすると、今回のニュースの大きなポイントは、労働組合がこれ程の激変事態を受け入れたところです。
労働組合のスタンスは、基本的に労働条件の改善に関しては受け入れるものの、改悪に関しては断固として闘う意志を示すものです。
組合員の毎月の給料から組合費を集めている以上、当然の態度です。

さらに、NTTグループの労働組合は「強い」ことで人事の業界では有名です。
そんな組合でさえ、今回の改悪を受け入れたということは、事業環境に危機的な変化があったことを示唆しているといえます。

転職活動の行方

今回ある程度の人員が転職を考えるでしょう。 

私が推察するに、今回転職を考える多くの方は、転職したところで、現職で下げられた給与水準を上回る条件で転職することは出来ません

上の例でいえば、510万円の年収がその人にとっての最高水準の待遇ということです。

450万円程度の条件が相場になるでしょう。

↓記事で解説したように、多くの古き良き日本企業で長年働いた人は、企業内特殊熟練の結果、他社でも使える汎用性のあるスキルを持ち合わせていないのです。

酷い話ですね。

長い社会人生活を注ぎ込んだ会社から裏切られるようなものです。

会社も、ずっと殿様商売が出来ると思っていたのでしょうし、そんな環境に従業員も甘えてきたのです。

上の例の方でいえば、680万円の年収は相場からすれば高すぎたのです。

そこから、下げざるを得ない状況になっただけです。

企業からすれば、「ない袖は振れぬ」ということです。



これからは、一つの会社で定年まで勤め、給料が上がり続けるような社会ではありません

それが出来るのはほんの一握りの会社であり、一握りの優秀な従業員だけです。

これからの社会では、いつでも転職できるように、会社から裏切られても困らないスキルを身につけなくてはいけないのです。


長く一つの企業に勤めている人ほど、日頃から自身のスキルの現在価値を知るべきで、常にそれを高めていかなくてはいけません


スキルの現在価値の確認が、無料でできるサービスが転職エージェントとの面談です。

転職エージェントは、担当者にもよりますが、プロのキャリアアドバイザーが多く、簡単に、最新の幅広い転職マーケットの情報が得られます。

別に転職しなくても良いですし、チャンスがあれば転職するのも良いでしょう。

↓記事では、年齢や年収、希望転職先地域によって変わる、それぞれ強みの異なる転職エージェント8社厳選しています。



以上、NTTドコモの労働条件改悪の記事を人事担当者の視点から読み解きました。

長年、大手企業で働く方々の参考になれば光栄です。

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田舎人事

「田舎人事」です。
略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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