特定技能の拡大と日本の移民政策

人事関連情報

先日、入国管理局が今後特定技能14業種全てを実質的に無期限滞在を認めるという通知を出しました。

これについて海外就労経験のある人事担当者として個人的な見解を述べます

特定技能の概要については↓の記事でまとめましたので、良かったら是非ご覧ください。

ニュース記事

外国人就労「無期限」に 熟練者対象、農業など全分野
出入国在留管理庁が人手不足の深刻な業種14分野で定めている外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度にも事実上、在留期限をなくす方向で調整していることが17日、入管関係者への取材で分かった。熟練した技能があれば在留資格を何度でも更新可能で、家族の帯同も認める。これまでの対象は建設など2分野だけだったが、農業・製...

日経新聞より

事実上の移民

今回の件で、今回新たに加わる12業種を含めた全14業種では特定技能のビザを持って入国した外国人を、事実上の移民(永住権保持者)として受け入れる土壌が整ったということで間違いないでしょう。

日本は今後人口減少の流れを止めることができない中、日本より賃金水準の低い開発途上国から労働力を受け入れ、低賃金の単純労働の担い手に充てることが決まったのです。

技能実習制度の失敗と反省を踏まえて設けられた新制度、特定技能は現在、下の14業種に限られますが、今後は段階的に業種の拡大が予想されます。

  1. 介護業
  2. ビルクリーニング業
  3. 素形材産業
  4. 産業機械製造業
  5. 電気・電子情報関連産業
  6. 建設業
  7. 造船・舶用業
  8. 自動車整備業
  9. 航空業
  10. 宿泊業
  11. 農業
  12. 漁業
  13. 飲食料品製造業
  14. 外食業

技能実習制度については過去記事で概要をまとめていますので、是非ご覧ください。

制度変更による今後の影響

GDPの維持

人口減少に比例する形で、今後長期的に下がって行くとされていた、日本のGDPの下落にある程度歯止めをかけることはできるでしょう。
経済力としての国力の維持はとりあえず担保されるということでしょう。


そのこと自体は日本人としては安心できる話だと思います。

日本の国力が下がり続けるのは、残念な話ですから。

賃金上昇にブレーキ

上記の一方で、日本の賃金は長引くデフレの中で、この30年間低位安定を続けています。

今や日本は世界的に見て物価や賃金の高い国ではなく、先進国の中で中位~下位の位置づけです。


何故こんなことになったのかと言えば、生産性の低い企業が、十分な効率改善・設備投資をせず、安い労働力に頼った経営を続けており、賃金が上がらない状態にあるからでしょう。

安い=正義」を煽るような報道のあり方も遠因でしょう。

多くの企業で賃金上昇が起こらなければ、国民の購買力が上がらず、デフレが長引き、国内経済(GDP)の持続的な発展が難しくなります

法的な強制力を持って少しずつ上がる最低賃金に合わせて賃金を決めている企業などは、ブラック企業の一角といえます。
そういった生産性の低いブラック企業は、本来全国的な賃金上昇の中で人が雇えずに倒産するべきです。


人口減少の流れの中では、希少な労働者から就業場所として選ばれず、やがて潰れていくのがあるべき姿なのです。

それに対して、低賃金な外国人の受け入れは、賃上げしないブラック企業を生き永らせることに繋がり、結果的に国内の賃金上昇を阻むことにも繋がります

治安悪化と警察強化

移民が増えると、間違いなく治安は悪化します。

例えば北欧のスウェーデンは、日本の報道などでは「福祉の行き届いた地上の楽園」のような描写をたびたび見掛けます。

とはいえ、移民が人口の2割を超えるほどになった今、現実には凶悪事件が年々増えており、かつてのように、そこまで住みやすい国ではなくなってしまったことは、海外を出歩く者には周知の事実です。

残念ながら、移民政策の失敗例として一般的になっているのです。


日本マスコミの謎の北欧推しプロパガンダは、どんな背景によるものなのか不可解です。

それはともかく、日本の(軍隊のような)教育を幼い頃から受けていない外国人が大量に入ってくれば、日本の法律の上で違法となる事件が今まで以上にたくさん発生するのは無理もないでしょう。

アメリカなど代表的な先進国では、移民を含め低所得者が多く、どうしても非常事態には治安が悪くなり、略奪なども日常茶飯事となります。

日本は、災害時でも略奪をすることが稀な、世界的に知られた民度の高い国なのです。

一部の例外もあるでしょうが、2011年の震災でも証明された事実です。

しかし、それも移民受入後は昔話になってしまうでしょう。

移民が多く入ってくれば、当然犯罪は増え、スウェーデンのように治安の悪化は避けられません

対応策としては警察の増強と、入国管理局の強化が求められますが、もちろん公共サービスなので、増税は避けられません

まとめ

人口減少の中、それに歯止めをかける施策としての移民は避けられないでしょう。

私が若い頃には、日本国内では外国人を見かけることはほとんどなかったのですが、今では飲食店やコンビニなどで当たり前に見かけます。

今後はその比率が少しずつ上がって行き、古き良き日本は無くなっていくのでしょう。

感情的には少し残念ではありますが、それが時代の流れであれば、私達はそれに適応していくしかありません。

私個人としては、今後増える外国人雇用をより潤滑に進められるように、文化の差などから発生する軋轢を未然に防いでいくなどの対策をしていくことになります。

多くの方が今回のニュースを我がこととして捉え、変化の中で未来の日本を一緒に作っていくことを願っています。

人事関連情報
シェアする
田舎人事をフォローする
田舎人事

「田舎人事」です。
略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
「人事」に関する様々な情報を扱うページとして作っていきます。
よろしくお願いいたします。

田舎人事をフォローする
田舎人事.com

コメント