ジョブ型とメンバーシップ型の雇用体系

転職

新卒採用に関しても最近徐々に増えてきているジョブ型について、また反対の旧来からあるメンバーシップ型について採用担当者の視点から比較をしていきます。

これから社会人になる就活生や、転職を考える若い社会人の参考になれば光栄です。

2023年入社向け更新済)

メンバーシップ型雇用

メンバーシップ型雇用が、昔からある日本的な雇用の仕組みです。
基本的には総合職という、転勤を含む異動を前提とした正規雇用を中心としたシステムです。


日本におけるメンバーシップ型雇用においては、文字通りの「就職」というより、「就社」です。

入った会社の中で、会社の都合によって、配属・異動(転勤含む)します。

ですので、職業というより、所属先企業によって、人生が大きく左右されるのです。

「職業:会社員(サラリーマン)」というのは、日本独自の職業観といえます。



メンバーシップ型では、営業だった人が突然経理になったり、人事になったり、知財に行ったりします。

たとえ、それまでの仕事がすごく好きで、自分に合っていると思っていたとしてもです。


新卒で入った大手企業に定年まで(約40年)勤めるとしたら、人生の大部分がその企業の判断に左右されるということです。
(古き良き日本企業の)従業員は半生を捧げる代償として、ある程度高い収入や満足できる福利厚生を得ながら、会社の一員として粉骨砕身の努力を求められて来ました。


そして、基本的なスタンスとして、スペシャリストではなく、ゼネラリストを育成するというものです。

↓記事で取り上げていますが、人事の用語で、「企業内特殊熟練」というのがあります。


これは、読んで字の如く、特定の会社(自社)内では熟練した従業員として評価され、給料も段々と高くなって行きますが、いざ転職しようとすると、汎用性のある専門分野を有していないために、転職時に「今より高い給料で雇ってくれる会社がない」ということになります。

企業としても、優秀で高給な専門家として他社に行かれるより、自社でしか通用しないように育成すれば、転職されるリスクも下がるという訳です。

田舎人事のケース

私自身の経歴からしますと、新卒で入ったメーカーでどういう巡り合わせか、ある事業部の人事総務部門(工場)の配属でした。
私は、その事業部の輸出部門を就活生時代から志望していたのですが、入社の年にはその事業部に輸出を含めた営業部門の新卒の配属がなく、事業部のみ叶えてもらえた格好でした。


その当時は、本当に嫌でしたが、実際に働いてみると自分にマッチしており、今では結局人事・総務が「天職」だったと思っています。

会社は私の特性を見抜いていたのかもしれませんし、単なるガチャだったのかもしれません。

その真偽は、退職した今なら当時の上司(定期的な交流あり)に聞けば分かるかもしれませんが、あえて分からないままなのも一興かなと考えています。 

このように、昔からのメンバーシップ型雇用一長一短で、これまでの日本では良かった制度なのだと思います。

ジョブ型雇用

ここ数年で、「ジョブ型雇用」という言葉が転職市場で囁かれるようになりました。

ジョブ型雇用とは、明確なジョブディスクリプション(JD、職務記述書)のもとに雇用されるシステムです。
業務内容や責任の範囲、必要なスキル以外にも勤務時間や勤務場所などを明確に定めた上で雇用契約を結びます。
そのため、部門への異動や転勤などは無く、昇格・降格も基本的にはありません

これは、日本以外の国では一般的な雇用体系です。

そのうち海外転職の内容でも触れますが、海外ではジョブ型が一般的で、日本のようなメンバーシップ型はほとんど見かけないです。

日本だと、特に文系の大学学部に進むと、その後どんな職種に進んでも問題ありませんが、海外では大学の学部と就職先が強くリンクします。

日本の企業では、「全学部・全学科」という募集表記が珍しくありませんが、海外では異様といえます。

上記は日本のこれまでの実態とマッチしていたので良かったのですが、終身雇用が崩壊し、転職が今後、より一般的なものになっていくことを考えると、上で見たような「企業内特殊熟練」では困るのです。

スキルを身につけないと将来働けなくなってしまいかねません。


そんな訳で、ジョブ型が脚光を浴び、実際に取り入れている会社も珍しくなくなってきました

↓は日経の記事で、総合電機の日立製作所の取り組みについて解説されたものです。

日立製作所、全社員ジョブ型に 社外にも必要スキル公表
日立製作所は7月にも、事前に職務の内容を明確にし、それに沿う人材を起用する「ジョブ型雇用」を本体の全社員に広げる。管理職だけでなく一般社員も加え、新たに国内2万人が対象となる。必要とするスキルは社外にも公開し、デジタル技術など専門性の高い人材を広く募る。年功色の強い従来制度を脱し、変化への適応力を高める動きが日本の大手...


田舎人事のジョブ型雇用形態

かくいう私も、2020年のコロナ帰国でも、その前の海外転職でも、人事・総務のジョブ型採用でした。

新卒で入った会社での経験が活きています

私のように、新卒時はメンバーシップ型雇用だったけど、一度転職してからはジョブ型に変わるという人は珍しくありません。

なので、一つの会社で定年まで頑張る覚悟があるのならメンバーシップ型も良いですが、転職をして好きな時に人生を変えたいという場合はジョブ型を意識しないといけません。

働く中でいかに専門的なスキルを身につけるかがカギです。

新卒の方は、よく業界研究をして、将来の自分をイメージすることが欠かせませんし、転職では実際に職務経歴書に書く内容に影響してきます。

じっくりと自分のキャリアを考えて、次のステップに進んでください。

転職を考えるなら、転職エージェントは必須サービスですので、↓の記事を是非ご覧ください。



以上、採用担当者の視点からジョブ型雇用メンバーシップ型雇用について述べました。

就活生や転職者の参考になれば光栄です。

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田舎人事

「田舎人事」です。
略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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