内定(内々定)取消に遭わないために

就活

先日、不動産検索アプリを運営するスタートアップ企業が47人の内々定者のうち21人の内々定を取り消したというニュースが報道でも取り上げられました。

この件に関して、人事・採用担当者の視点から考察します。
こういった事例に遭遇しない、万一遭遇してもリスクを軽減する術を知っておくことが大切です。

今の内定者の方々、これから就活本番を迎える三年生以下の大学生の皆さんの参考になれば光栄です。

内定(内々定)取消の重み

今回の事件の最大のポイントが、内々定の取消とそのタイミングの重大性です。

内定(内々定)は、法的には始期付解約券留保付労働契約です。
立派な労働契約です。
つまり、雇用される側(内定者)は契約が実行される14日前までならある意味自由に解除(内定辞退)出来ますが、会社側からすれば「解雇」と同様に、日本では簡単に実行出来るものではありません。

※内定者側も、入社直前期の辞退は褒められたものではありません。

そして今回の事件では、一般的に内定式が行われ、内々定が正式に内定となる10月1日の直前に、新たに選考を実施して不合格者を内々定取消にしたということです。
このタイミングでは、もう多くの(優良・大手)企業の採用はクローズ(募集終了)しており、かなり厳しい就活になってしまうということです。

今回、内定取り消しをされてしまった被害者の気持ちを考えると可哀想でなりません。。。

裁判をして戦えるのか

上で触れたように、内定(内々定)は労働契約であり、取消は解雇に相当します。

解雇は下の記事で解説したように、合理的かつ、社会通念上相当であれば認められます。

同様に、内定取消も合理的かつ、社会通念上相当であれば取消が有効となります。
合理的かつ、社会通念上相当であると考えられる事例を2つ見ていきます。

事業の赤字転落

内定取消妥当として考えられるのは、事業が赤字を出し、今後の事業継続が危ぶまれるような場合です。
これならまぁ妥当な判断とも言えますよね。

在職する従業員よりかは、まだ働いていない内定者の方を切るのもやむを得ないでしょうし。

内定(内々定)者の問題発覚

面接等で話した内容で、採用を決するのに大きく寄与するような情報が偽りであったことが発覚した場合です。
英語必須の企業の面接でTOEIC850点と言っていたが、実際には達していなかった場合などです。
学歴詐称などは問題外です。

実際の裁判例ネットで少し検索すれば出て来ます。

キャバクラ経験で内定取消?


有名なのは、キー局女子アナの内定者が、在学中に夜のお店(キャバクラ?)で働いていたことがバレて内定取消になったけれど、裁判によって内定取消無効入社したというものですが、会社側の判断が 合理的でなく、社会通念上相当でなかったということでしょう。

蛇足かもしれませんが、キャバクラで働いたことのある女子学生には、個人的にはある程度プラスの評価をします。
営業として高いパフォーマンスが期待できるからです。
夜のお店での接客というのは、様々な気遣いが求められます。
自分よりも年齢の高い男性客に高額な料金を払って貰う訳で、質の高い気遣いが出来なければつとまりません。
営業職はもちろん、秘書・広報など社内の役員クラスの対応でも適性が認められます。

私の友人の優れた営業パーソンの女性で、「実は、学生時代数年夜働いてたんだよね」って方が数名います。

心身に染み付いているのか、プライベートで一緒にお酒を飲んでいても、色々と上手な人たちですね。

ちなみに、今のところ採用面接等で夜の仕事の経験を明かしてくれた応募者に会ったことはありません。

少し脱線しました。笑



今回の事件に戻ると、このスタートアップ企業は、どうやら事業が右往左往しているようで、本業で必ずしも十分な結果を出せていない印象です。


そんな中で47名の採用は事業継続上大きな足枷になり得ると判断されるように思います。

それならば、内定取消が合理的かつ、社会通念上相当といえる可能性があるでしょう。

とはいえ、簡単に内定取消をして良いという訳ではありません

ましてや、内定式の直前期ではなおさらです。


採用担当者としては、内定を出してその学生を次の春に迎えるのであれば、その学生の人生の一部を背負うくらいの覚悟を持つべきです。

逆に、そんな覚悟も無いような会社には入るべきではありません
下の記事でも解説しましたが、新卒はまだまだ日本では、企業に入社する上で最強の資格です。

ようやく本題ですが、新卒という最強カードを無駄遣いしない為にも下記の方法を是非知っておいて欲しいと思います。

内定取消を避ける方法

これは何といっても下記に尽きます。

リスク企業を避ける

これは自分自身を守る為に就活時に意識すべきことです。
リスク企業とは、不安定な企業を指します。

ブラック企業

まずは当然、ブラック企業ですよね。

ブラック企業へのエントリーを確実に減らすのは数字で確認することです。
これは3年以内離職率や、有給休暇の消化率年間休日数など、就職四季報で確認出来ます。

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不用意なスタートアップ企業への応募

今回は、まさにこれですね。

元々学歴が低いとか、ある程度の学歴でもESに書けるような活動を何一つしていないとか、そもそも就活戦線に弱い人でなければ、不用意に新卒からスタートアップに行くのは、ハイリスク・ハイリターンが過ぎると思います。

隠れブラックの可能性が高いですし、今回のようにそもそも入社さえ出来ないという事態にもなりかねません。

余程自分の能力に自信があるのなら、スタートアップも選択肢として良いのかもしれませんが、仮にそうであれば外資系金融機関戦略コンサルなど、よりハイレベルな企業に行く方が良い経験が積めて、その後のキャリアアップもしやすいでしょう。

胡散臭い社長に付いていくよりは、名実ともに優れた会社に行った方が良い経験を積めるのは間違いありません。

そこまでハイレベルでなくても、いわゆる優良企業に行けば、良い人材に囲まれて、若い時代に良い経験が出来ます。

それは私の経験談でもあります。

大手メーカーに新卒で入ったのは、間違いなく私の人生を良い方向に導きましたので。

逆転方法(内定取消後の就活)

結果論だけでなく、実際に内定取消になってしまった場合は、どうすればよいのかを最後にアドバイスします。

ずばり、地方就職です。

過去記事でも解説しましたが、地方には隠れた優良企業がたくさんあります。

(アピールが下手で)応募者が少なく、秋口になってもまだ採用活動をのんびり継続していたりします。

こういった企業で逆転を目指すのも一つの方法だと思います。




以上、最近の内定取消の事件について採用担当者の視点から考察しました。

まず、こんなひどい目に遭わないことが第一ですが、万一の場合も、諦めずに次のエントリーをしていくことをオススメします。

内定者や就活中、もうすぐ就活予定の学生さんたちの参考になれば光栄です。

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略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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