「特定技能」って何?

人事関連情報

前記事で技能実習制度について解説しましたので、今回は特定技能(1号及び2号)に関する解説を致します。

日本とベトナム両国で人事・総務分野で働いてきた私の経験を基にお話ししていきます。

今後外国人(正社員)の雇用を検討する企業の経営者・人事担当者様の参考になれば光栄です。

技能実習に関しては、↓の記事を是非ご覧ください。

制度概要と技能実習制度との比較

特定技能についてご存知の方はまだまだ少ないと思います。
この制度を利用して就労する外国人は、まだ日本全国、全職種で3万名弱しかいないのです。

300万人ほどいる在留外国人のうちわずか1%です。
それもそのハズ、制度自体2019年4月に始まったばかりなのですから。

なお、技能実習制度1993年に始まり、現在82職種146作業約40万人の規模になっており、在留外国人のうち13%を占める程です。

ちなみに管轄官庁は厚生労働省です。

創設理念

中小・小規模事業者をはじめとした人手不足は深刻化しており、我が国の経済・社会基
盤の持続可能性を阻害する可能性
が出てきているため、生産性向上や国内人材確保のため
の取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、
定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人
を受け入れていく仕組みを構築するために特
定技能制度が創設されました。

特定技能ガイドブック
https://www.moj.go.jp/isa/content/930006033.pdf

から引用


技能実習制度は「教育」を目的とした、何だか理念と実態が乖離した制度になってしまっていますが、特定技能はそもそも、人材不足がまずいと言うことで作った制度なので、国の意気込みが違います。

ちなみに、管轄官庁は法務省の出入国管理局です。

14業種

とはいえ、まだわずか14業種に限られ、これから順次広がっていくものと考えられます。
具体的に14業種とは、

  1. 介護業
  2. ビルクリーニング業
  3. 素形材産業
  4. 産業機械製造業
  5. 電気・電子情報関連産業
  6. 建設業
  7. 造船・舶用業
  8. 自動車整備業
  9. 航空業
  10. 宿泊業
  11. 農業
  12. 漁業
  13. 飲食料品製造業
  14. 外食業


です。

なお、季節による繁閑があるため,農業分野と漁業分野の2分野派遣の雇用形態が認められています。

試験

特定技能の在留資格を得るには、日本語試験技能試験に合格する必要があります。

技能試験については、まだまだ未整備の領域ですが、少しずつ受験しやすくなっているようです。

特定技能の日本語能力水準の評価基準は、「日本語能力試験4級(N4)以上」「国際交流基金日本語基礎テスト」「介護日本語評価試験」です。

ペラペラとは言えないけれど、カタコトで、ある程度のコミュニケーションが出来るレベルです。

技能実習2号からの在留資格の変更

技能実習は1号(1年間)、2号(2年間)、3号(2年間)の最大5年間ですが、2号から3号に移行するためには1か月間の一時帰国することが求められており、多くは2号まで(3年間)で帰国します。

とはいえ、受入先企業と本人が希望すれば、3年間の技能実習から、さらに5年間の特定技能に延長できます(もちろん特定技能の14業種に限られますが)。

外国人が技能実習2号を良好に修了している場合には、技能実習の職種・作業にかかわらず日本語試験が免除されます。

さらに従事しようとする業務と技能実習2号の職種・作業に関連性が認められる場合技能試験も免除されます。

とはいえ、良好に修了するためには、その技能実習の中で技能試験と日本語試験に合格することが必要ではあります。

重複しないというだけで、試験はあるということです。

最初から技能実習3年と特定技能5年の8年間プランで日本に渡る例も今後増えていくと思います。

待遇

報酬額については、日本人が同等の業務に従事する場合の報酬額と同等以上であることが求められます。

また、特定技能は18歳以上の外国人でないと申請できません。

副業(複数の会社で雇用)は禁止です。

技能実習生の転職は基本的に出来ませんが、特定技能では同じ業種の中であれば転職も可能です。

ちなみに、正当な理由なく3か月以上「特定技能」に係る在留活動を行っていない場合は、在留資格が取り消されることがあります。

転職活動は3か月までということです。

特定技能2号

特定技能2号熟練した技能を持つ外国人向けの在留資格であり、特定技能1号より高い技能を持つことが必要です。

このような技能水準を持っていることは試験等によって確認されます。

特定技能1号を経れば自動的に特定技能2号に移行できるわけではありません

高い技能を持っており試験等によりそれが確認されれば、特定技能1号を経なくても特定技能2号の在留資格を取得することができます

とはいえ、そもそも特定技能2号の在留資格を持つ外国人は現時点では日本にいません。

本当に新しい制度

また、現行制度では、14業種のうち12業種は特定技能1号までです。

特定技能2号による外国人の受入れ対象分野は、建設分野造船・舶用工業分野の2分野に限られるのが現状です。

今後、これも段階的に拡大していくと思われます。

特定技能2号は5年といった期間の制限がなく、永住権の取得も出来る制度となっています(まだ対象者は存在しませんが)。

特定技能1号では家族の帯同は認められていませんが、特定技能2号では家族の帯同も認められます (まだ対象者は存在しませんが) 。

登録支援機関

登録支援機関は、特定所属機関(受入先企業)からの委託を受け、特定技能の在留資格(ビザ)で日本で就労する外国人の活動を安定的かつ円滑に行うための、支援計画の作成・実施を行う機関です。

主に外国人材をサポートする行政書士の方が運営していることが多い印象です。

前記事で触れましたが、技能実習生の監理団体に比べると良心的な活動をしている印象です。

登録支援機関は特定技能外国人の支援全般を請け負う場合は一人月額2~3万円が必要(受入先企業が負担)ですし、ビザ等の切り替えに関しても数万~20万円程の費用がかかります。

登録支援機関自体が、外国人版転職エージェントのような紹介も行っており、日本人従業員の紹介に比べてかなり安い相場(10~30万円程)になっているようです。

下記のようなサイトは、専門に特定技能等外国人材を紹介しているので、外国人の正社員が欲しいという企業にはオススメしたいと思います。

コロナ後は再び日本国内でも外国人の顧客が増えますので、お早めに人材確保をするのが吉と考えます。





以上、日本とベトナム両国で人事業務を担当してきた田舎人事による特定技能の解説でした。

今後外国人(正社員)の雇用を検討する企業の経営者・人事担当者様の参考になれば光栄です。

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田舎人事

「田舎人事」です。
略歴は、
地元駅弁→大手企業人事担当者→バックパッカー→海外転職(人事マネージャー)→コロナで地元に帰って中小企業の人事担当者
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